医療法人徳州会の公職選挙法違反(買収資金交付)事件で、徳田虎雄理事長ファミリーから逮捕者が続出している。

 私には不思議でならない。

 徳州会のように経営陣を身内で固めた組織がけっこうもろいことを徳田ファミリーは全く知らなかったのか人心の機微が見えなくなっていったのか。組織運営に大きな陥穽があったにもかかわらず、見逃したのか無防備だったのか、あるいは周囲を完全に信用していたせいか。

 徳田ファミリーから逮捕者が続出する事態をファミリーの誰もが全く想定さえしていなかったとしたら、よく言えば「お人好し」だろう。客観的に言えば「危機管理能力の欠如」である。

 違法行為を知る人の数が増えれば増えるほど、その情報が外部に漏れる確率は正比例をはるかに上回る。報道を見る限りだが、私が経営陣のコンサルティングを担当していれば絶対にさせないような脇の甘い動きが随所にあった。

 身から出たさびではあるものの、立志伝中の人物徳田氏にとって「晩節を汚す」とはこのことだろう。医療機関としての真っ当な理念を掲げ、地域医療に貢献してきた組織だけに、何とも残念な事態である。